Contents | 防御 設備を形成する壁・天井・床や金庫扉が、万一の火災に対して保管収納物を一定時間、延焼及び熱劣化から守る性能を言う。
① 設備を形成する壁・天井・床や金庫扉が、万一の火災に対して保管収納物を一定時間、延焼及び熱劣化から守る性能を言う。
② 設備に保管する収納物により許容温度を定める。
紙類の変質・消失を防止できる耐火性能は、許容温度を177℃としている。
③ 設備の耐火性能は、JIS A1304による加熱試験により収納物の限界温度をどの部位においても超えてはならない。
④ 金庫室の耐火性能は、2時間以上とし、金庫扉は金庫室を構成する壁・床・天井の耐火性能を下回らないこと。
【 地震火災 】
地震時に発生する火災は、建物の倒壊により消火活動が非常に困難となるため、一般火災に比較し火災の持続時間が極めて長くなります。
1階部分が全壊し、その上に2階が乗った状態では、消火活動がない場合は4~5時間、長いもので10~15時間以上(推定)であり、直接受けるダメージは通常火災(建物の倒壊しない)のおよそ10倍以上(推定)
数十戸 ~ 数百戸の焼損は、10時間 ~ 1昼夜以上であり、通常火災の20倍以上(推定)
文化財保存収蔵庫ならびにデータ保管庫は、火災時の熱の他に庫内湿度も許容値があるので、火災による水蒸気の流入を防止できる構造としなければならない。(水蒸気の流入を防止する扉には、防湿ガスケットが必要です。)
【 収納物の許容温度 】
紙幣、有価証券、権利書 177 ℃
羊毛、綿、麻 140 ℃
絹、合成繊維 100 ℃
アパチュアカード、マイクロフィッシュ 105 ℃
ロールフィルム 80 ℃
洋画用フィルム、合成紙 80 ℃
洋画、日本画、掛軸 80 ℃
ダイヤモンド、サファイア、ルビー、ヒスイ 180 ℃
真珠、琥珀、オパール、キャッツアイ、エメラルド 65 ℃
刀剣、IC、カメラ、時計 65 ℃
磁気テープ、磁気ディスク、ビデオテープ 66 ℃
フロッピーディスク 52 ℃
光ディスク 50 ℃ |
---|